ハイエンドGPUクラスタサーバーシステムと最適化処理のコンサルティングを提供し、高解像度蛍光顕微鏡の画像処理の時間を1/4以下に低減
マルチコアCPU/GPU/FPGAを用いた高速化技術のグローバルリーダーである株式会社フィックスターズ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:三木 聡、以下フィックスターズ)の米国子会社であるFixstars Solutions, Inc.(本社:米国カリフォルニア州アーバイン)は、8月2日(米国時間)、コールドスプリングハーバー研究所にハイエンドGPUクラスターサーバーの提供と、GPUを用いた処理最適化のコンサルティングを提供したことを発表しました。コールドスプリングハーバー研究所は、総合学術雑誌Natureによって発表された「2018年の世界の学術機関トップ10」[1]で1位に選ばれており、癌、神経科学、植物生物学、遺伝子工学、および、定量生物学に焦点を当てた研究プログラムを有する私立の非営利機関です。今回提供したクラスターサーバーは、NVIDIA社製RTX2080TIボード16枚と、東芝メモリ社製3.2TB CM5 Enterprise NVMe SSDsを8枚搭載したクラスタサーバーシステムです。
コールドスプリングハーバー研究所のPartha Mitra教授は、生物が進化の末に獲得した “知能システム” の研究者です。Mitra教授の研究における最大の課題の1つは、高解像度の顕微鏡画像の処理時間が非常に長いことでした。Fixstars Solutions, Inc.は、2019年初頭から、Mitra研究室と共にマウスとマーモセットの脳の画像処理の高速化に取り組んでおり、分析の結果、今回納入したクラスタサーバーシステムを用いることで、処理速度が従来の4倍以上に高速化することがわかりました。
Fixstars Solutions, Inc.のCEOである浅原明広は、「私たちの並列プログラミング技術の専門知識によって、マウス等のメソスケールでの全脳神経回路マッピングのソフトウェア処理の高速化に貢献できたことを嬉しく思います。NVIDIA社製RTX2080Tiプロセッサと東芝メモリ社製CM5 NVMe SSDsを搭載したこの新しいシステムは、このプロジェクトのワークロードに最適な構成になっており、ソフトウェアとハードウェアの両面をトータルで最適化できる弊社の強みをうまく発揮することできました。」と述べています。
フィックスターズとFixstars Solutions, Inc.は、今後もMitra教授の研究に代表される脳神経科学研究を支援してまいります。
[1]「2018年の世界の学術機関トップ10」Nature(2019年6月19日)
https://www.nature.com/articles/d41586-019-01924-x
関連リンク
Press Release: Fixstars Solutions accelerates brain-wide mesoscale circuit mapping in Cold Spring Harbor Laboratory
フィックスターズについて
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