米国空軍研究所、
PS3を用いた世界最高レベルの高速クラスターシステムを構築
マルチコアソリューションを提供するFixstars Solutions, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、CEO:三木聡)は、2010年11月16日、米国空軍研究所(the United States AirForce Research Labs、米国ニューヨーク州、略称:AFRL)より、2010年12月よりサービス開始予定であるSONY PlayStation 3を用いたクラスターシステム(呼称:コンドルクラスター)向けのLinuxとその管理ツールを受注しました。
今回のクラスターシステムでは、高速マルチコアプロセッサCell Broadband Engine(Cell/B.E.)を搭載したPlayStation 3を2016台連結(この内1700台は2010年1月にフィックスターズより納入)、そのハードウェア性能を最大限引き出すYellow Dog Enterprise Linuxを活用することで、500テラFLOPSの処理速度を実現する見通しです。安価なPlayStation 3を採用することによりプロジェクト全体の初期投資を200万ドルに抑え、投資対効果では世界トップレベルのシステムを実現しています。AFRLではこの膨大な計算パワーを、合成開口レーダ画像処理等最先端な研究に活用していく予定です。
マサチューセッツ工科大学(MIT)教授及びフィックスターズ経営戦略顧問であるマイケルA.クスマノ氏はこのようにコメントしています。
「今回のPS3クラスターシステムは、マルチコアを搭載した低価格ゲーム機の高速演算処理への活用を実証する第一歩となり、フィックスターズはこのマルチコア技術の最先端を担っています。」
Fixstars Solutions及び株式会社フィックスターズはマルチコア技術を用いたシステムインテグレーション、及びアプリケーションの性能チューニングで多くの実績を有しており、今回のシステム構築ではそのノウハウを生かし、ハードウェアの調達からオペレーティングシステムであるYellow Dog Enterprise Linuxの提供及びその最適化、システム構築、オンサイトトレーニングまで総合的なソリューションを提供しています。今後も2013年までOSの保守サービスを提供していく予定です。