arrow-up icon
Reading:
三菱総合研究所、動産担保融資における在庫データのモニタリングにCell/B.E.を活用
Share:

三菱総合研究所、動産担保融資における在庫データのモニタリングにCell/B.E.を活用

2008-12-08
プレスリリース

数万点ある時系列の在庫データをリアルタイムに分析、評価
三菱東京UFJ銀行に提供を開始

株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中將介)は、株式会社フィックスターズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:三木 聡)と共同で、Cell Broadband Engine™(Cell/B.E.)を用いた、ABL(アセット・ベースト・レンディング)向け在庫データモニタリングシステムを開発しました。三菱総合研究所は、同システムを利用し、株式会社三菱東京UFJ銀行に対して在庫の変動をリアルタイムに分析する機能を提供します。

今回開発したシステムは、ABL(動産担保融資)における担保分析を目的としたシステムです。ABLは、在庫や売掛金などの流動性の高い資産を担保にした融資で、不動産担保や経営者の個人保証に依存しない資金調達の手段として、中堅・中小企業を中心に浸透しつつあります。

三菱総合研究所と三菱東京UFJ銀行は、ABL事業の発展のため共同研究を行い、リスク評価の考え方および数理的手法を活用し、在庫変動を定量的に把握し分析するモデルを構築しました。

三菱総合研究所は、このモデルを用いた分析機能の提供にあたり、大量の在庫データの可視化及び在庫の変動に関する特性抽出を目的として、システムのプラットフォームにCell/B.E.を採用しました。特性抽出にあたっては在庫の変動データを様々な視点から分析します。

在庫データモニタリングシステムの構築に向けてCell/B.E.プログラミングを得意とするフィックスターズと協業し、分析モデルに組み込んだ数理的手法にCell/B.E.を用いて高速化することで、数百種に及ぶ在庫の時系列データから在庫間の関連性をリアルタイムに分析することが可能となりました。

とりわけ今回分析のために導入した数理的手法では、(金額ベース又は数量ベースを問わず)在庫の変動量を非線形時系列モデルで解析することにより、変動に潜む異常性を科学的に自動検出することが可能となりますが、これには膨大な量のデータ処理が必要となり、大きな計算負荷が生じることになります。しかし、Cell/B.E.が得意とする並列処理により、高速計算と高精度な分析を両立させることができました。

三菱総合研究所は、今後ABLの取り扱い件数の拡大が見込まれる三菱東京UFJ銀行に対して、本システムを使い、在庫の変動に潜む特性に関する分析機能を提供します。

今後、三菱総合研究所では、物流や製造など金融以外の分野においても本分析モデルを活用したサービスを提供していく予定です。

フィックスターズについて

株式会社フィックスターズは、マルチコア化が進むマイクロプロセッサの将来像を見据え、Cell/B.E.をターゲットとしたソフトウェアテクノロジーを提供しています。特に金融、医療、石油探査、半導体製造、マルチメディア産業に向けて、 Cell/B.E.導入のために必要な、ハードウェア調達から開発環境整備、ソフトウェア開発まで、一貫したCell/B.E.ソリューションを提供して います。 さらに詳しい情報はこちらをご覧ください。http://www.fixstars.com

本文中に記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。


この記事をシェア:
本件に関するお問い合わせ

株式会社フィックスターズ 広報担当