みずほ証券は、世界の金融機関として初めて (注) 同システムの本番運用を開始
株式会社フィックスターズ (本社: 東京都品川区、代表取締役社長: 三木 聡、以下フィックスターズ) とみずほ証券株式会社 (本社: 東京都千代田区、取締役社長: 本山 博史、以下みずほ証券) は、みずほ証券のデリバティブ評価システムを、インテル株式会社 (東京本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 江田 麻季子、以下 インテル) のメニーコアプロセッサ「インテル® Xeon Phi™ (ジーオン・ファイ) コプロセッサー 」を用いて、従来システムに比べ30倍高速化することに成功しました。インテル® Xeon Phi™ コプロセッサーを用いたデリバティブ評価システムの本番運用を開始したのは、世界の金融機関において、みずほ証券が初めて (注) です。
昨今の低金利環境下において、金融市場では、債券にデリバティブを組み合わせた仕組債のニーズが高まっています。みずほ証券では、顧客のニーズに応えるため、複雑な計算を大量に行う必要があるデリバティブ評価システムに、高性能なインテル® Xeon Phi™ コプロセッサーを導入するための検証を進めてきました。
みずほ証券と、開発パートナーであるフィックスターズは、独自の並列化技術により、インテル® Xeon Phi™ コプロセッサー向けに分散アルゴリズムを工夫することで、デリバティブ評価のための計算処理を効率よく大量に並列化することに成功しました。並列化の結果、従来システムに使用されていたインテル® Xeon® プロセッサー搭載システム (8コア) と比較して、インテル® Xeon Phi™ コプロセッサー搭載システムでは30倍高速化することができました。また、並列化により複雑になりがちなソースコードの見やすさを重視し、保守性の高いシステムを実現しました。
今回の取り組みについて、インテル株式会社 常務執行役、平野 浩介氏は以下のようにコメントしています。
「株式会社フィックスターズ様の並列化技術とインテルのテクノロジーがみずほ証券株式会社様のデリバティブ評価システムをさらに強化することができました。株式会社フィックスターズ様と共に、みずほ証券株式会社様の先進的な取り組みに協力できたことを光栄に思います。今後、インテルは、インテル® Xeon Phi™ コプロセッサーの優れた高並列処理で画期的なイノベーションをさらに推進してまいります。」
フィックスターズ 代表取締役社長、三木 聡は以下のようにコメントしています。
「弊社の並列プログラミング技術が活かされた、みずほ証券様の新デリバティブ評価システムが本格運用を開始したことを大変嬉しく思います。ハードウェアの評価段階よりプロジェクトに参加し、順調に新システムの本格運用までこぎつけたのは、みずほ証券様と弊社の開発パートナーシップ、および、インテル® Xeon Phi™ コプロセッサーの高い性能と信頼性によるものと考えています。」
みずほ証券では、すでにプレーンデリバティブの評価に新システムを使用しており、エキゾチックデリバティブについても、今夏から運用を開始する予定です。
フィックスターズは、今後も独自の高度な並列化技術を通して、みずほ証券のビジネスの加速を支援していきます。
(注) 2014年6月2日時点。みずほ証券調べ。
フィックスターズについて
フィックスターズは、”Speed up your Business” をコーポレートメッセージとして掲げるソフトウェアカンパニーです。 マルチコアプロセッサを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化および最適化と、省電力かつ高速IOを実現する新メモリ技術を活用したアプリケーションの高速化を通じて、金融、モバイル、ヘルスケア、産業機器など、様々な分野のお客様のビジネスを加速し、グリーンITを実現しています。